仙禽 鶴鳴 一聲 720ml
– 栃木県 (株)せんきん –

深い谷で鳴く鶴の声は、やがて天にまで届く。
古の言葉「鶴鳴九皐聲聞天」によって語られる寓話のように
鶴鳴 一聲もまた静けさの奥から響きわたり
広く人の心に届く存在です。
仙禽という名自体が「仙境に住む鶴」を意味し
「鶴鳴 一聲」は、その原点と本意に
立ち返る試みとして生まれました。

従来の「仙禽一聲」が持っていたプレミアムの在り方を超え
ただお米を磨き上げるのではなく、江戸時代。
なかでも醸造技術が成熟した元禄寛文の頃へと想いを馳せ
江戸生もとの神髄を掘り起こしました。
伝統を「江戸返り」として再解釈し
かつての技を現代の息吹で蘇らせたのです。
結果として、この酒は奥行きと緻密さをあわせ持ち
繊細でありながら揺るぎない存在感を備えています。

グラスに注げば、香りは控えめながらも芯のある響きを持ち
口に含むと静かな湖面に波紋が広がるように
じわりと旨みが広がります。
生もと仕込みならではの深みは、重さではなく
幾重にも折り重なる陰影として現れ
飲み手に静謐な余韻を残します。
ひと口ごとに風景が奥から浮かび上がってくるようで
それはまるで夜明けの光が谷を照らしはじめる瞬間のようです。

日常のなかで心を落ち着けたい夕暮れの食卓や
友人と過ごす静かな夜にもよく似合います。

「仙禽 鶴鳴 一聲」は、時を超えて伝えられた知恵と美意識を
いまの暮らしのなかで呼吸させる存在です。
鶴の声が天に届くように、この一杯もまた
静かに心に染み入り飲む人それぞれの
記憶へと響きを残していきます。

720ml…3800円(税込)
https://mimasu-sake.jp/products/detail/831